熱橋とは

熱橋(ねっきょう/ヒートブリッジ)とは、建物の外皮のうち、 周囲よりも熱が伝わりやすくなっている部分のことです。断熱層が途切れる箇所や、 コンクリート・金物・木下地など熱を伝えやすい材料が断熱を貫通する箇所に生じます。

熱橋があると、その部分から余分に熱が逃げる(熱損失が増える)だけでなく、 内側の表面温度が下がって結露・カビが発生しやすくなります。 熱橋対策は「省エネ」と「健康・耐久性」の両方に関わります。

熱橋の種類

貫通熱橋(点・面の熱橋)

断熱層を貫く間柱・胴縁・金物・配管など。面の計算では、貫通材の割合を見込んだ補正U値として扱います。

線熱橋(取合いの熱橋)

出隅・基礎まわり・床と壁の取合い・開口部まわりなど、線状に続く部分。 面の計算からこぼれる分を線熱貫流率Ψ値で評価します。

U値とΨ値による評価

U値 — 面の熱貫流率 W/(m²·K)

屋根・壁・床など「面」を、1m²あたり・室内外の温度差1Kあたりに通り抜ける熱量。小さいほど高断熱です。

Ψ値 — 線熱貫流率 W/(m·K)

取合いの線1mあたり・温度差1Kあたりの、面の計算には含まれない余分な熱損失。 外皮全体の損失は ΣU·A + ΣΨ·L のように、面(U×面積)と線(Ψ×長さ)を足し合わせて評価します。

設計段階での対策

  • 断熱層を連続させる(途切れ・欠損をつくらない納まり)。
  • 貫通材を減らす・熱伝導率の低い材料に置き換える。
  • 基礎や開口部まわりなど、線熱橋が出やすい取合いを重点的に検討する。
  • 表面温度を確認し、結露リスク(室内条件での露点との関係)を評価する。